神戸青年2002/11・12月号 目次 <<9月号>> <<7月号>> << 5月号 >> << 4月号 >> << 3月号 >>

  1. いっしょに、生きてゆきたい(2002年度の国際協力募金)
  2. 省察(寺岡敏郎)
  3. 世界YMCA・YWCA合同祈祷週特集 11.10 −16
    異なる信仰をもつ人びとと共に生きる、
    禅の心とアガペー/安行英文氏、
    平和を創り出す集会〜祈りのネットワークへ〜
  4. ♪ポエトリーリーディングクラブ通信
  5. 感謝(神戸YMCA賛助会、寄付金、チャリティゴルフ、余島50周年記念募金、折り鶴ありがとう 3,300羽)
  6. 奏鳴曲(ソナタ) No.4 「17歳の頃」(総主事 水野雄二)
  7. the ねっとわーく 関係団体紹介コーナー第1回 神戸いのちの電話
  8. US YMCA STUDY TOUR報告(井上真二氏)
  9. INFORMATION ちとせ幼稚園・須磨YMCAが新しくなりました!
  10. ☆VOICE★ボイス☆ ウエルネスセンター三宮 最高齢メンバー 上原哲夫さんとファミリー
  11. 神戸市民クリスマス2002 「和解・平和・希望への祈り」
  12. PHOTO TOPICS 2002年秋のアルバム
  13. 個人消息

 

1. いっしょに、生きてゆきたい 2002年度の国際協力募金

災害や紛争、平穏な生活をおびやかす事態に対し、犠牲者や被災者、あるいは難民の状況を思い続けることは、「痛みの共有」であると同時に「共に生きる」ことにもつながります。私たちは、そのことからの学び、気づきから行動への変化を大切にします。グローバル(地球規模)な課題を見つめ、ローカル(地域)な取り組みを大切にしたいと思います。
YMCAは国際協力の領域において、以下三つの使命(ミッション)を大切にしています。
第1に、国際理解(学習)、協力、交流。第2に、社会(地域)貢献、奉仕。第3に、リーダーシップ養成。

(写真) 「戦火で傷んだ土地にオリーブを植える。」(東エルサレムYMCA) *オリーブの木キャンペーンに神戸YMCAも協力しています。

ひとつのやさしさからたくさんのありがとう 神戸YMCA募金目標:430万円

募金使途

  1. アジアの農村開発プロジェクトへの協力
    農村開発こそ、アジアの草の根の人々を支えるプログラムである―その趣旨で始まったタイワークキャンプは、2003年、第20回を数えます。このキャンプの建築資材費、現地プログラム費に募金が用いられます。

  2. 海外YMCAへの指導者の派遣
    ボランティア日本語教師チェンマイ派遣にかかる費用を募金から拠出。現地YMCAでの日本語教育と共に、環境教育やエイズ教育、日本からのスタディツアー受け入れなどにも協力しています。

  3. アフガニスタン、パレスチナの平和構築・復興支援活動への協力
    市民レベルのヨコのつながりを希求しつつ、今年度は、とくにパレスチナ、アフガンの現地YMCAや現地NGOとの連携を保ち、ある程度長期的な視野をもって、平和構築・復興支援活動に対する協力を行っていきます。

  4. 海外からの就学生奨学金
    留学生にくらべ、支援・補償制度が十分ではなく、日本でさまざまな困難に直面するアジアからの「就学生」を奨学金という形で、継続的に支援していきます。

  5. 国際活動におけるリーダーシップの養成
    YMCAは、スタッフ・ボランティアなど担い手の養成(研修、派遣・受入を含む)に力を尽くします。とくに国際ボランティア養成講座をスタートさせる今年、国際分野のボランティアの人材増が見込まれます。

  6. 開発教育、平和教育プログラムの充実
    貧困など多くの課題をもつ地域への理解と、平和を創り出す取り組みを進めるため、YMCA関係者(スタディツアーOB・OG他)や地域の市民を対象に、継続的な学習・啓発の機会をもうけ、また、民間NGOとの共同研究グループを支援し、開発教育の普及と実践に努めます。

  7. エイズに関する学習プログラム
    神戸YMCAにとって新たな課題となるエイズ。2003年に神戸で開催されるエイズ国際会議を視野に、エイズについての学びの機会を持ちながら、今年11月の同国際会議のプレイベントに参画、同時にエイズ関係の支援事業に協力します。

  8. 緊急救援への支援
    神戸YMCAは阪神大震災以後に生まれた、地元NGOとのネットワークによる災害/紛争地の救援活動を続けています。それらの活動を「(援助を受けた)被災地責任」と捉え、世界的な緊急救援に尽力します。

募金は、募心
社会の片隅に追いやられる人々へあなたの心は必ず届きます。それは小さな平和への貢献なのです。
○お振込は・・・
三井住友銀行三宮支店 普通預金口座 3136953 名義 神戸YMCA
○各YMCA窓口でも受け付けております。

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2. 省察 (寺岡敏郎)

加古川市の日岡山にある、O・A・Aの野外プールで、知的障がい児の水泳教室が数年続き、神戸YMCAのリーダーが指導した。
当日は若手リーダーと共に、指導陣に加わるべきであったが、活動記録を残したいと思い、練習全般の写真撮影を続けた。カメラ位置が高い為、水面に映る屋根の影の移動で、1時間 分の練習経過が推察出来た。
準備運動がすみ、皆が水泳練習を始めても、A君は金網から乗り出し、花を摘み取ろうとしたり、プールの角で水を手ですくったり、1人遊びが多かった。担当リーダーは、いつもそばにいて、根気よく水に入るのを待った。
練習も後半の自由時間になり、プールサイドにある長方形と四角いマットを、自由に使ってよいとリーダーは皆に伝えた。長方形マットで遊ぶ男子は4名。上に乗って飛び込む順番は終始変わらず、四角いマットはA君が乗り、両手でこいでいると、女子の1人がマットの端をつかんだ。進んでいたマットのスピードが落ちた。彼女を見たA君は「もっとこぐで、しっかり持っとりや。」と言った。瞬間、リーダーの目がうるんだ。
男子リーダーが時間の終わりを全員に知らせた。しかし、2枚のマットは、5人によって、元の位置から2m程離れただけの所に置かれた。児童から教えられた夏の午後であった。 (寺岡敏郎)

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3. 世界YMCA・YWCA合同祈祷週特集 11.10 −16

異なる信仰をもつ人びとと共に生きる ( D田将雄氏)

三年半前「日本の国はまさに天皇を中心にしている神の国であるぞ」と言う森喜朗さんの発言に関わるトラブルは、半年後に森さんが「日本の宗教は文化である」と言ったことで、決着が付いたような形になりました。この「文化としての宗教」という概念は、日本の宗教哲学体系の樹立に貢献された波多野精一氏が、1943年、世界的名著「時と永遠」において論じられて以来、古今東西の宗教を考える上でとても重要な概念となりました。これを平易に言えば「人間の宗教心から生まれた宗教、人間の叡智が構築した宗教、人間のための宗教」と言えます。 そこで、日本を代表する哲学者の一人でありました森有正氏の言葉を思うのです。「一言簡単に言えることは、キリスト教は人間が持っている問題を解決するために神様が与えたものではないのです。神様が、人間について問題にされることを解決するために、神様御自身がお作りになった救いの道なのです。」即ち、私ども人間が問題にしている事と神様が問題にされている事は違う、と言うことです。それが、イエス・キリストの十字架とご復活によって示された出来事になったのですが、それを受け入れた者とそうでない人との間には決定的な違いが生じます。クリスチャンは、その人の現実がどのような姿であっても、心の中での最後の祈りは「神様に喜ばれたい」と言う祈りなのです。それは「神の子としての霊」を与えられた者の偽りない現実です。そうでない者はどのような尊い業績を為し遂げても、心の中心は、結局は自分を喜ばせたい、人に喜ばれたい、人を喜ばせたいと言う人間中心のどうしようもない現実があるのです。祈ることが全く違うのも当然です。主イエス・キリストの名によって祈る時に、如何なる意味においても人間のために神様を利用する祈りは許されていません。
ところが、キリスト教会の歴史の中でその信仰が「文化としての宗教」に墜ちた時大きな罪を犯してきました。勿論私ども自身も絶えず「文化としての宗教」に墜ちる罪を犯しているのです。その私たちが、「文化としての宗教」に生きる人々と共に生きると言うことは、「愛」以外にはないのですが、「自分を愛するように隣人を愛せよ」との戒めの前でそのような「愛」は微塵もない惨めさの中で悔い改め、罪の赦しを求めながら「主イエス・キリストを信じる信仰から生まれる愛によって」人々と関わることになるのです。 D田将雄(学校法人神戸YMCA学園理事、日本基督教団引退教師)

合同祈祷週プログラム

11月11日(月)7:00〜8:00 朝 祷 会 /神戸YMCA
11月12日(火)9:00〜10:00 合同祈祷週礼拝 奨励:菅根信彦牧師/神戸YWCA
11月12日(火)12:15〜13:00 留学生と共なる集会/神戸YWCA
11月16日(土)15:00〜17:00 海外研修報告会 ユース平和キャンプ DVシェルター見学訪問(マサチューセッツYWCA)
17:30〜親睦食事会 /神戸YWCA

 

禅の心とアガペー

文字によらず、心の根底を徹見しようとする禅。その目指すところは人間の心の普遍的な自由と真実です。禅は「無を悟る」ことだと言えますが、それはまた「無になって生きることを教える」ことでもあります。「無」になるとは、自分の「我(エゴ)」をなくすということです。「無我」とは実在する自己が、利己的な我(我見、我執)をなくして、真実の自己を実現するということで、つまり「無我の自覚」です。
 「無心」の境地になることです。「無心」は、「心が無になる」ことではなく、人間の心を無にしようということなのです。現代人は、我利、我欲で心が詰まっています。自分の心が空っぽになれば、何にでも「自由」に対応し、受け入れることができます。それらに対応した時点では心は常に新鮮で創造的です。
禅の説く「自由」は、その基礎に「無我の自覚」「無心の自己」の自覚がありますから、むしろ周りの人のことを考えずにはおれないという「愛の世界」「慈悲の世界」が自然に生まれてきます。これは、「無償の愛・アガペー」と同じです。自分の我(エゴ)を切り捨てて生きる時、そこには自然に他を生かす世界が開けるのです。エゴイスティックな我があっては、神の恩恵を感受することはできません。
個人や国家も「無我の理想」に目覚める時、すなわちアガペーの実践こそ世界平和の実現に近づけると思います。 安行英文(神戸YMCA募金・サポート会員増強委員会、三田ワイズメンズクラブ、曹洞宗興聖寺住職)

平和を創り出す集会 〜祈りのネットワークへ〜

神戸YMCAでは、今年5月から9月にかけて、「平和を創り出す集会」を4回開催しました。初回は紛争の続くパレスチナ地域を始め世界の平和を願う祈りや音楽の集いとなり、その後パレスチナ問題の歴史的背景や政治情勢、現地市民の生活やNGOの働きなどを学ぶ機会をもってきました。
初回の事前ミーティングで交わされた議論が印象に残ります。私たちの出来ることは小さなことではないか、戦争に向かう大きなうねりの中で、国家間の「力」の論理の前で、とるに足りない小さな者に何が出来るだろうという問いが、集まったそれぞれに突きつけられていました。しかし、その問いの中に1人ひとりが自分の意志で立ち、そして祈る。その「個」に立ち返る姿の中には、国家や民族や宗教といったある種の「権威」の傘の下で誇示される「力」よりも、実は大きな力があるのではないか、そのような話し合いだったと記憶します。大きな逆説です。
 「個」、すなわち「私」に何が出来るのか、その問いの真正面に、それぞれの「神」や「仏」は立っておられる…そんなことを思わされたひとときだったのです。
今振り返って思います。「権威」や「力」の傘の下で安住するのは、傘の内と外を隔てていくことにつながると。「神」の前に「仏」の前に何もない裸の「私」として立つことが祈り。だとすると、本来それは隣の「あなた」の祈り、ひいては「あなた」の信仰とも、ゆるやかにネットワークしていくはずのものではないでしょうか。
対話〜平和への道を、それぞれの祈りから始めたい、と思います。

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4. ♪ポエトリーリーディングクラブ通信

自分を信じている  自分を信じている
自分の何を信じている  自分の何を
人との差異や人との比較で何が生まれる?  ちがうからこそ浮かび上がる?
I LOVE ME. I LOVE YOU.  わたしは、わたし
みとめあえないから、  対立というエネルギーをうみだす 戒律にとらわれて・・・・・
わたしが わたしをみとめだせば、、、、  エネルギーは、めぐりだす
みんなちがって みんないい  金子みすゞの言葉が響きます
わたしから、はじまる
まずは、心のこりをほぐして  自分を信じて生きてみよう
すんふぁ(韓 承花) 

大切なことを、澄んだ言葉へと結晶させる「詩の力」に私たちのメッセージを託そうと、各号の「特集」にリンクする形で、「ポエトリーリーディング通信」は構成されています。ぜひ声に出して言葉のリズムを感じてください。

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5. 感謝

折り鶴ありがとう 3,300羽
送付先:
パレスチナ側)*東エルサレムYMCA*ガザYMCA
イスラエル側)*エルサレムインターナショナルYMCA

神戸YMCA賛助会
有限会社イースター式典社、株式会社神戸A月堂、エム・シー・シー食品株式会社
2002年8月21日〜10月20日(敬称略、順不同)

寄付金
赤木 文生
2002年8月21日〜10月20日(敬称略)

10/17 第17回 チャリティゴルフ
青柳正志・青山宏・足立康幸・市原法雄・井上一夫・岩田健司・大杉鈴代・大平悦子・尾上尚司・嘉納洋・嘉納忠夫・北野正弘・功力正士・熊谷親啓・熊谷郁子・郡美恵子・小嶋星子・米谷収・櫻井明・杉野守彦・杉村肇・関本雅子・高島武郎・高津茂・多久和律・武内浩子・武内利夫・武田寿子・田中博・田攸久武・田攸雅子・豊田伸・中尾英輔・長岡作茂・中川博嗣・中島紀厚・西尾幸男・仁科拓巳・橋本正晴・橋本和子・秦嘉彦・M瀬眞知子・広瀬一雄・藤井良治・古川浩・増原省二・増原佳代子・松村恵子・松本恵子・丸山悦治・水野雄二・安行英文・山口政紀・山西一平・山本和弘・山本常雄・吉田透・吉田恵美・吉田量・米田准三・和田貞雄・杣浩二・お好み焼き「勝美」(敬称略、順不同)

余島50周年記念募金
合唱団くさぶえ・神戸メネットクラブ(敬称略、順不同)
2002年6月11日〜11月21日

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6. 奏鳴曲(ソナタ) No.4  「17歳の頃」 (総主事 水野雄二)

大学時代の先輩が「17歳のころ」(朝日新聞社編、ブレーンセンター刊)※という新刊本を送って下さいました。奥様の投稿が掲載されているので、ということでした。内容は「若い時に海外に行け」というお父上の勧めで神戸・シアトルYMCA高校生交換プログラムに参加された体験の紹介でした。その奇遇に驚きながらこの本に目を通すと、自分の未来像を描きかね、迷い、戸惑い、立ちすくんだ有名諸氏の17歳の姿が目に浮かびます。
17歳の私はどうだったでしょう。時はまさに70年安保。大阪万博で高度経済成長を謳歌する中、過激化する学生運動や三島由紀夫割腹死事件などイデオロギーや政治に揺さぶられる高校時代でありました。厚く高い壁に囲まれた閉塞感の中、自分探しの末に東京への進学を考えていた時でした。誰しも揺れて、惑いの中にある青春の日々、今は名を成す方々も同じように悩まれたというこの本はきっと若者に勇気を与えるものでしょう。
この10月に神戸YMCA高等学院と日本語学校で秋の入学式を挙行しました。自分にふさわしい高校生活を送ろうと決心した若者たち。また、自らの青春を日本に賭けてみようと決断した外国からの若者たちをYMCAは迎えました。まさに今「17歳のころ」を進行している人々と共にいて支えていくこと、YMCAがそのような場であるように願ってやみません。
私は校長として入学式に激励の言葉と共に、好きな金子みすゞの詩を一つ紹介しました。

「星とたんぽぽ
青いお空のそこふかく、海の小石のそのように、
夜がくるまでしずんでる、昼のお星はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。(後略)」

人間には「目に見えること」と「目に見えないこと」がありますが、青春の日々、目に見えることにばかり捕らわれ、得体の知れない目に見えないことに恐れおののく若者の姿があります。目に見えない自分の力や可能性。また自分を取り巻く人々の深い愛や思いも目には見えないけれどもあるんだよ、とささやいてあげたいと思います。「17歳のころ」を生きる若者たちの「いのち」が光り輝きますように、心から祈ります。
※ちなみに、この本には私たちの仲間、神戸大学のロニー・アレキサンダーさんと神戸学生青年センターの飛田雄一さんも登場します。 総主事 水野雄二

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the ねっとわーく 関係団体紹介コーナー 第1回 神戸いのちの電話

7. 年間1万件の相談を受ける 社会福祉法人で再出発

  1. その使命と働き
    日本の「いのちの電話」は、自殺予防を掲げて1953 年に創設された"The Samaritans" と63年オーストラリアで始められた"Life Line"の流れを汲んで、71年、東京で産声をあげました。現在は全国50センター、電話相談のボランティア団体としては全国屈指の組織に成長しています。
    「神戸いのちの電話」は81年に開局、以来常に、孤独の中に苦しむ人々の隣人でありたいと願い、電話による相談事業のパイオニアとして、専門家による訓練を受けたボランティア約170名(02年4月現在)により月平均で1千件、年間平均で1万1千件、20年間で20 数万件の相談実績を重ねてきました。
    自殺にいたる「こころの危機」に共通のポイントは「関係の喪失〜孤立」です。「いのちの電話」の相談員は「聴く」姿勢、受け止めて痛みを共有していく姿勢を通して「あなたはひとりぼっちではない、私があなたの友となって傍らにいる」との言外のメッセージを発信し続けています。この温かな関係のもとで相談者が「自ら」気づき、行動し、「いのち」を再生していく過程を支える、「カウンセリング・マインドをもった電話相談」を一貫してめざしてきたのです。
    近年日本では、中年男性を中心に、全国で自殺者が急増、98〜01年、4年連続で3万人突破という統計史上最悪の事態となっています(警察庁統計)。政府もこれを「国家的大問題」と位置づけるに到り、01年度より厚生労働省において「自殺予防プロジェクト」を予算化し、対策に乗り出しています。全国の「いのちの電話」 センターが協働して、このプロジェクトを受託し担っています。

  2. 歴史概観〜神戸YMCAとの関係
    「神戸いのちの電話」は、神戸YMCAの支援により、当初より運営されてきました。
    今井鎮雄神戸YMCA総主事(当時)の主唱のもと、80年春、開設の準備段階にはいり、同年5月、第1期電話相談員養成講座がスタート、翌年3月の相談員認定をへて81年6月20日に開局し、全国で12番目のセンターとなりました。
    「いのちの電話」において、相談員養成講座と認定後の継続研修などの電話相談員に対する手厚いトレーニングは、当初から電話相談を行う上での必須要件として実施され、神戸YMCAに関係の深い武田建さん(前関西学院理事長・現関西福祉科学大学教授)、白石大介さん(武庫川女子大教授)などが指導に携わってきておられます。
    今井鎮雄さんは開局と同時に「神戸いのちの電話」委員長(任意団体のため、理事長に相当)に就任、そしてこれまで代々の事務局長を神戸YMCA職員が務め、97年4月からは山口徹総主事(当時)が委員長として責任をになうなど、「神戸いのちの電話」にとって神戸YMCAは生みの親であり、育ての親でもあるとも言えます。
    施設的にも、開設から97年3月まで、長田区の神戸YMCA西神戸青少年センター内にブースを構え、その後01年4月まで、神戸YMCA三宮本館で活動を続けました。(同4月から神戸市の施設に移転)

  3. 新たな展開
    一方「神戸いのちの電話」が「いのちの電話」としてのあり方を問いなおす過程で「自立」という方向性が浮上し、具体的には財政的な自立と社会福祉法人(第二種)の設立を目指すことになりました。そして02年3月、神戸市から認可を受け、社会福祉法人神戸いのちの電話(山口徹理事長)として再出発をしました。
    また若干遡りますが、01年1月1日より、365日無休受信を開始、今年12月の厚生労働省委託事業「フリーダイヤル自殺予防いのちの電話」では、1週間限定ながら念願の24時間対応に踏み出すなど、相談態勢のいっそうの充実をはかっています。

  4. むすび
    「神戸いのちの電話」は、既述したように神戸YMCAが生んだひとつの公益団体であると同時に、メッセージでもあります。それは「すべての小さき者にしたのは、すなわち私にしたのである」また「行ってあなたも同じようにしなさい」とイエスが語る「隣人」のイメージにつながるものです。神戸YMCAから自立し、独自の道を歩み始めていますが、団体どうしの温かな関係を今後ともつないでゆきたいものです。
    ☆ 神戸いのちの電話相談窓口 月〜土 8:30〜20:30 日・祝 9:30〜16:30 TEL:078-371-4343

☆フリーダイヤル自殺防止いのちの電話 12/1(日)00:00〜12/7(土)24:00 TEL:0120-738-556

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8. US YMCA STUDY TOUR報告  ウエルネスセンター学園都市 所長 井上真二

今年度で3回目となるUS YMCA STUDY TOUR に7月18日から約1カ月参加させていただきました。本研修は北米YMCA同盟(シカゴ)が研修目的にあわせて全面的な受け入れ調整を行っており、今回は横浜、大阪、神戸から各1名で計3名の参加(最初にシカゴで合同のオリエンテーション、研修があり、その後は3名とも別の研修場所へ移動)でした。
おもな滞在先となったペンシルベニア州都のハリスバーグエリアYMCAは北米でもたいへん早い時期に創設されており、その中で最も大きいウエストショアブランチで3週間研修を受けました。いくつかの研修目的のうち強調されたことは、ひとつのブランチ、ウエルネスセンターにかかわる職員、非常勤講師(パートタイムスタッフ)、ボランティア指導者に対しての研修システムやそれぞれに対する役割の与え方を学ぶということでした。
このブランチはウエルネスセンターが中心で、メンバー数12000人、施設はプールが3つ、体育館2つということ以外は日本の平均的なジムと同じで、ラケットボールコート、グループエクササイズスタジオ、ジャグジー、サウナ等の規模でした。スタッフの役割はとてもよく組織化されており、非常勤講師(パートタイムスタッフ)への権限委譲も予想以上に行われておりました。例えば非常勤講師の年齢層は非常に幅広く、50代、60代、70代の指導者もいましたし、朝5時からの開館(すべてのトレーニングエリア)運営や土日の運営も非常勤講師が中心で、ほとんど職員の姿はありませんでした。国民性や社会制度の違い等、様々な要因があげられるので一概に比較はできませんが、なによりも個々のメンバーがそれぞれたいへん自立している印象を強く受けました。もちろん日本の方が優れている点もありましたが、地域に根ざしたYMCAのウエルネス活動を肌で感じ取ることができました。簡単ですが以上報告とさせていただきます。

(写真)ホストファミリーのHubler夫妻と

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INFORMATION

9. ちとせ幼稚園・須磨YMCAが新しくなりました!

このほど、YMCAちとせ幼稚園並びに須磨YMCAの施設改修工事が無事終了しました。2学期より新たな園舎で子どもたちの元気な声が聞こえています。
保育室、事務所、体育館の内装外装を全てやり替え、以前の施設の名残を探す方が難しいほどの全面改修。
園児や保護者、メンバーの皆様からも「ここまで変わるとは思わなかった。」との声が多く、教職員、スタッフ一同新たな気持ちで仕事に取り組んでおります。
是非、新しくなったNEWちとせ・須磨Yを見に来てください。

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☆VOICE★ボイス☆

10. ウエルネスセンター三宮 最高齢メンバー 上原哲夫さんとファミリー

―おいくつですか。
1912年(明治45年)3月29日生まれで、今年で90才になりました。
―YMCAのメンバーになられたのはいつですか。
神戸Yは8年前からですが、1974年(62才)東京で仕事をしているときに、友人に誘われ東京Yの神田のメンバーになりました。それ以来YMCAとは28年のつきあいです。
―何をされていますか。
水泳です。最初はほとんど泳げず自分流で泳いでいましたが、少しずつ続けるうちに1日1,000m位泳げるようになりました。
―とてもお元気ですね。
はい。朝起きて、朝食を食べ、少し休み、バスでYMCAへ来て泳ぐ。これが毎日の日課になっています。記録を見ると、のべ4,800q以上泳ぎました。YMCAでずっと水泳を続けてきたことが、今の私の健康につながっていると思います。

上原さんのお孫さん渡部友希子さんとひ孫の健人(けんと)君
―今は何のクラスに来られてますか。
2才になった末っ子の健人と親子水泳にきています。毎週とても楽しみにしています。今日は補助ヘルパーを付けて、ごきげんでプールサイドをカニ歩きをしていました。
―上のお子さんの時は?
長男の大和(やまと、現在中1)、長女の彩実(あやみ、現在小3)は親子体操でお世話になりました。YMCAのリーダーがやさしく楽しく指導してくださり、毎週楽しく通うことができました。その時のお母さんと今も仲良くしていて、メール交換などもしています。
(インタビューを終えて)
4世代にわたりYMCAに来られている上原さん・渡部さんご家族はとても生き生きとすごされていて、元気をたくさん頂いた気がしました。YMCAとして、これからも明るく健康にすごされる場を提供してゆきたく思いました。(聞き手:神戸青年編集員)

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11. 神戸市民クリスマス2002 「和解・平和・希望への祈り」

日時 2002年12月20日(金) 午後6時30分〜[入場無料]
場所 神戸聖ミカエル教会(県庁西隣り)
主催 神戸市民クリスマス委員会
問合せ先 神戸市民クリスマス事務局 TEL 078-241-7201

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12. PHOTO TOPICS 2002年秋のアルバム

PHOTO TOPICS 2002年秋のアルバム 
9/23西宮YMCA会員のつどい
「野外料理でカレーを作る」
学園都市ウエルネスセンター
「キッズダンス」クラス
9/16ウエルネスセンター三宮
青成バーベキューパーティー
10/4専門学校
日本語学科秋期入学式


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13. 個人消息

■職種変更■
加藤和子さん(カレッジ)専任講師→非常勤講師10/1付
幸明子さん(事業部)嘱託職員→パート10/1付
日吉麻理子さん(ウエルネス三宮)パート→嘱託職員10/1付
■採用■
岩本智子さん(カレッジ)嘱託職員9/1付
■退職■
濱崎美和さん(ウエルネス三宮)職員10/31付
■お誕生■
菊地綾さん(西神戸地域活動センター体操クラス講師)ご次男 柚(ゆず)くん9/20
■ご結婚■
松本正史さん(西部地域委員)久野弥規さんと8/3
福用安希子さん(YMCA保育園保育士)釜江修史さんと10/20
松田康之さん(三田センター職員)壇上恭華さん(西宮YMCALDクラス非常勤講師)と10/20
西中七絵さん(YMCA保育園保育士)竹中雅和さんと10/26
■ご逝去■
中野克樹さん(西神戸ワイズメンズクラブ)のご尊父様9/17
宮林茂晴さん(元主事)のご令室様 9/24
小池伸子さん(本部事務局嘱託職員)のご祖母様 10/9
北野順子さん(ウエルネスセンター三宮非常勤講師)のご尊父様10/21

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